今回は安倍元総理大臣襲撃事件の加害者、山上徹也さんを算命学で鑑定してみたいと思います。
日本中を震撼させた大事件から1年が経過しましたが、彼はどんな宿命なのでしょうか?
山上徹也さんは虚気の完全格の宿命です
ではまず山上さんはどんな宿命なのか、教えてください。
山上さんは秋生まれの太陽の男性です。
丙火の方は、太陽ですので良くも悪くも周囲に及ぼす影響が大きいのです。
地支が申・酉・戌と並んでいますので、西方三位が成立します。
成立するとどうなりますか?
地支が全て秋になりますので、秋の気(金性)が非常に強まります。
そして山上さんの宿命には天干に庚-乙干合がありますので、干合変化すると庚-辛になります。
つまり日干以外が全て金性に変化して、虚気の従財格の完全格になります。
しかも山上さんは身弱ですから、その中でも上格になります。
財運に恵まれるんですよね?
そうです。
ご本人の努力に関わらず、財運に恵まれます。
山上さんの場合、実気でも従生財格(破格)になりますから、本当に恵まれた宿命です。
それなのにどうして…。
「上格だから必ず恵まれた運勢になる」
という訳ではなく、宿命と一致した環境に身を置いて初めて運勢が上がるんですね。
これは格に入らない方でも、どんな方でも考え方は同じです。
ご自分の宿命と環境を一致させて、初めて運勢が上がるのです。
ですからご自身の宿命を知ると言うことは、非常に重要です。
と言う事は、山上さんは宿命通りの生き方をされていなかった、という訳ですね?
そう言う事になります。
では彼の宿命をもっと深く探ってみましょう。
山上徹也さんは父親と母親が絶対に必要な宿命です
では陰占をもっと深く観ていきましょう。
山上さんの宿命では、お母様の星・乙(玉堂星)とお父様の星・庚(禄存星)が透干しています。
まず正母の星(玉堂星)が1つだけ宿命に存在するというのは、母親としっかりしたご縁があると観ます。
言い方を替えると母親が必要な宿命です。
そして乙の干合相手・父親の星(庚)も隣に透干していますから、父親ともしっかりご縁があります。
ただ庚・辛が宿命に多すぎますから、ご縁自体はあるのですが多すぎると逆に縁が薄いと観ます。
それはお子さんの星とかの場合でも同じ意味合いなんですか?
子供の星が多すぎると縁がないって事になるんでしょうか?
いえ、お子さんの星はたくさんあっても縁が薄いとは観ません。
お子さんは何人いてもおかしくはないのですが(子供が沢山生まれるって普通にありますよね)、自分を産んでくれた母とその相手(父)はこの世に1人ずつしか存在しないはずです。
ですから鑑定版に父・母の星が沢山あると言うのは不自然な状況なんですね。
逆に縁が薄くなると観ます。
確か山上さんのお父様は、彼がまだ小さい頃に自らこの世を去ったんですよね…。
そうらしいですね。
まずここから人生が崩れていったと観ます。
彼の完全格が成立するには、お父様の存在が欠かせません。
年干の庚が使えなくなってしまうと、乙と干合できなくなってしまうからです。
そして自らこの世を去ってしまわれましたので、庚に良くない気が入り込み、隣の干合相手の乙(お母様)にも影響を及ぼします。
山上徹也さんは全純の宿命です
陽占の方はどんな特徴がありますか?
山上さんは主星が司禄星です。
司禄星は家庭的で穏やかな星になります。
禄存星・司禄星が人体図に沢山ある方は、
「親に沢山褒められて育つ」
タイプです。
お兄様に障害があって、下に妹さんもいらっしゃって…。
お母様お一人で3人のご兄弟を育てていらっしゃったそうですから、そんな余裕はなかったかもしれないですね…。
そして大きな特徴が、山上さんは全純の人体図です。
司禄星・禄存星・鳳閣星・玉堂星…。
本当だ、全部純の星ですね。
大体の人が純星と濁星、両方持っているケースが多いのですが、まれに全濁・全純の宿命の方がいらっしゃいます。
それでも全濁はまだ良いんですよ。
この世はそもそも濁の世界ですからね。
こういった方は動乱の環境で能力を発揮します。
問題は全純の方です。
全く濁りがない白い色ですから、この世(黒)の世界では非常に生きにくさを感じます。
そして白に黒が混じると、すごい勢いで濁っていきますよね?
よって「良くない方に流されるのも早い」と観ます。
ダークな世界に対して免疫がないので、すぐに取り込まれてしまいます。
全純の方は、周囲の環境(人間関係含む)に非常に左右されます。
確かに全濁(真っ黒)の人に、白が混じったところで殆ど変化はないですけど、その逆はあっという間に濁った色になってしまいますよね…。
山上さんは中年期に天極星もありますから、
「中年期に挫折を味わう」
というのも鑑定版に出ています。
挫折どころの騒ぎではなくなってしまいましたけど…。
この人体図は
「父と母が健在で沢山褒めてもらって育ち、家庭的な環境で育つ」
と書いてあるわけです。
しかし現実は真逆の環境になってしまいました。
そうなると宿命通りの生き方ではありませんから、どんどんと彼の人生が歪んでいきます。
彼と同じ誕生日の方が、上記の様に育っていたらとても幸せな人生になっていた…という事ですね…。
宿命と環境の一致、これが本当に大切な事なんですよ…。
山上徹也さんは後天運で閉畢命式が成立した大運で事件を起こした
山上さんが事件を起こした2022年は、大運では己丑が回っていました。
山上さんはそもそも閉畢命式に近い宿命なのですが、己丑が回る事で後天運で閉畢命式が成立してしまいました。
閉畢命式は、その人の代で家系が途絶える宿命なんですよね?
そうです。
長男が持って生まれると、その現象が強く出ます。
お兄様がいらっしゃいますが、お兄様は障害をお持ちで、実質お兄様と妹さんの面倒を観ていたのは彼だったようですから(天庫星もお持ちなのでなおさら)、実際に長男の役目を果たしていたのは彼だったと思います。
閉畢命式を長男が持っていると、必ずこんな事件になって終わってしまうのでしょうか…?
いえ、そんな事はありません。
宿命でポイントとなる部分が消化出来ていない状態で犯罪を起こすと、家系が断絶する位の大事件になってしまう…と観るのです。
宿命のポイント…、やはりお父様・お母様との関係だったのでしょうか?
そうですね。
彼は宿命中殺もありませんし、家系の締めくくり役として(午未天中殺なので)父親・母親と過ごすのが本来の人生でした。
ですが現実は大きく違いました。
父は自らこの世を去り、母親は宗教にのめり込み多額の献金をして家族を困窮させても辞めなかったわけです。
どうしてお母様はそんな状態になってしまったのでしょうか?
ではお母様の姿を、鑑定版で詳しく観てみましょう。
山上徹也さんの母親の状態を陰占から読み解く
では陰占でのお母様の状況を観てみましょう。
お母様は月干の乙木になります。
これはどんな状態になっているでしょうか?
地支は西方三位で全て金性になって、隣(年干)にも庚金がありますから…、これはなかなかハードな環境って事ですよね?
そうなんです。
乙木にとって金性は大抵忌神です。
乙木は草花ですから、切られてしまったらお終いなのです。
沢山の刃物に囲まれた、根っこも全くない厳しい環境の草です。
「彼が生まれた事によって、自分(母親)がこのような厳しい状況に置かれる事になる」
という解釈で合っていますか?
はい、そうなります。
決して彼が悪いとか、そう言うわけではないのですが…。
母親的には結果的には彼を産んでからそうなる、と言うことになります。
算命学って時に残酷ですよね…。
ではお母様はどうなりますか?
年干の庚と干合すれば自分は辛金に変化しますから、干合している間は囲まれている金性の仲間になる事が出来ます。
しかし夫(庚)は自らこの世を去ってしまった。
そうなると隣の庚に良くない気が入り込みます。
良くない気を持った庚と干合すると、辛になりますが今度は自分にも良くない気が流れ込みます。
そして更に干合変化した辛と、日干(山上さんご自身)の丙と丙辛干合して今度はご自分が癸水に変化します。
あっ、これは雲竜型ですね。
干合変化を繰り返すやつ…。
こういう宿命の方は、自分が何者か分からなくなる…、つまり宗教などにのめり込みやすくなります。
干合変化を繰り返す事によって楽になれると思い込んでいますので、お金をどんどん注ぎ込んでのめりこんでいきます。
しかも天干で変化した癸水が地支にある戊土と干合して今度は丁火になり、また地支に壬水もありますから今度は壬丁干合で乙木(本来の姿)に変化してしまいます。(エンドレスで変化する)
つまり永遠に夢から覚めることがないのです。
そんな…。
あんまりじゃないですか…。
逆の見方をすると、もし山上さんが宿命通りの環境で育っていたら、
「山上さんは財に恵まれて幸せな人生を歩んでいたかもしれないけれど、その代わり母親が犠牲になっていたかもしれない」
とも読み取れるのです。
(母親が犠牲になった上で大金を掴む)
とにかくこれだけ壊れやすい玉堂星です。(陽占でも全ての星と相剋関係になっています)
土性3つから剋されていますから、「相当濁った知恵になる」と観る事も出来ます。
知恵が濁りすぎて正常な判断が出来なくなるのです。
龍高星は元々濁り水ですから多少濁っても問題ないのですが、玉堂星は綺麗な飲める水ですからモロに影響を受けます。
つまり濁った知恵と虚気が強い母親に振り回される、と鑑定版には書いてあるのです。
算命学ではそんな剋な事まで分かってしまうんですね…。
私も最初の頃は覚えた占技を確かめる為に、軽い気持ちで観ていたのですが、やはり的中率のすごさに改めて驚いています。
「人様の生年月日は、本当に慎重に拝見させていただかなくてはならない」
肝に銘じています。
安倍元総理大臣銃撃事件の日は、守護神透干の運気でした
事件が起こったのは確か2022年7月8日でしたよね?
そうですね。
干支に直すと
年:壬寅
月:丁未
日:壬戌
の日でした。
この日は彼にとってどんな1日だったのでしょうか?
丙火の彼にとって、壬水は調候の守護神になります。
そして丁火は金性が多すぎる彼にとって、調和の守護神になります。
えっ…。
と言うことは、この日は天干に全て守護神が透干しているって事ですよね?
彼にとってはとても運気が良い日だったのではないですか?
これは一体どういう意味なんでしょう…?
守護神が後天運で回ってくると、
「評価か淘汰」
と言われています。
それはどういう意味ですか?
つまり宿命通りに生きていれば、守護神が回ってきた時期というのは
「世間から注目されて評価される時期」
と観ます。
そして宿命を消化しない生き方ですと、
「宿命を全うしないので淘汰される時期」
と観るのです。
えっ…、守護神ってそういう作用もあるんですね…。
良いことが起こるんだとばかり思っていました。
そうなんです。
守護神の時期に運気が上がったと言うことは、宿命通りにきちんと生きてきたという事の証明でもあるんですね。
逆に言うと宿命通りでなかった人生には、終止符を打たれるような作用があるんです。
もう少しマイルドな例えだと、例えば宿命に伝達の星がないのに歌手になりたいとずっと頑張ってきたけど(基本的にない人は向きません)、守護神が回ってきた年や大運で何故だかスパッと諦めがついた…、こんなケースもあるんですよ。
そうなんですね…。
しかも2022年は年支が寅ですから、彼の年支(社会の場所)の申と対冲の関係ですね。
そうですね…。
社会的な立場が壊れる、と出ていますね。
そして2029年、49歳からの大運では庚寅が回ります。
彼の年干支と納音の関係です。
この大運で大きなターニングポイントとなると思います。
年干支は親・先祖の場所でもあります。
そして納音は因縁解脱の作用があると言われています。
親・先祖の因縁をこの期間に断ち切るのが、彼の使命なのかもしれませんね…。
人の命を奪ってしまったことはもちろんいけないことですが、彼の行動によって救われた方も沢山いらっしゃるのかもしれないですね…。
そうですね。
算命学は一極二元の学問です。
彼が今回犠牲になったことで、救われた魂が沢山あるのは事実だと思います。
光の裏に闇があり闇の裏に光があるように、物事を一方から観るだけでは物事の本質を捉えることは出来ない、と言うことです。
今回は非常に重いテーマの鑑定でしたね…。
いつも鑑定して勉強させていただいておりますから、本当に感謝しなければいけませんね。
山上さんの御心が救われるように、お祈りしたいと思います。
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