上格・中格・下格の判定方法が知りたい人
上格・中格・下格は、それぞれどんな生き方が向いているのか知りたい人
算命学ではよく
「あなたは上格だから、どんと構えておいて大丈夫!」とか、
「あなたは下格だから、苦労は先にしておかないとね」とか、よく耳にするフレーズです。
イメージ的に
「上格だったらラッキー 」
「下格だったら残念っ… 」
みたいに思っている方が多いんじゃないかと思いますが、実際はどうなんでしょうか?
いえいえ、全然そんな事はありませんよ。
生き方や適した環境が違うってだけですから。
決して「上格だから人生イージーモード」なんて事はありません。
むしろ上格は上格で大変なんですよ…。
では早速、上格から解説していきますね。
上格は完全格・守護神が透干している宿命
- 完全格の宿命
- 守護神が透干している
完全格とはどんな宿命なのか
完全格と言われる格に入ると、格の種類に関わらず上格に分類されます。
イメージ的に「選ばれし者!」って感じがしますけど、そんな感じですか?
そうね、完全格の方は本当にめったにお目にかからないんですよ。
一点破格の方はチラホラいらっしゃるので、それ程珍しくはないんですけど。
破格ってどういう意味なんですか?
完全格の宿命から観て、1点だけ違うものが混じっている宿命です。
だから破格(そこだけ違う)と言うんですね。
意味合い的には完全格には劣るのですが、「準ずる」と観ますね。
と言うか、そもそも完全格って何ですか…?
種類も多くてここで全ては解説できないのですが、名称だけお伝えしておきますね。
従化五格 | 印綬格 | 一気格 |
---|---|---|
従生格 | 日干土の印綬格 | 木性一気格(曲直格) |
従財格 | 日干金の印綬格 | 火性一気格(炎上格) |
従生財格 | 日干水の印綬格 | 土性一気格(稼穡格) |
従官格 | 日干木の印綬格 | 金性一気格(従革格) |
殺印相生格 | 日干火の印綬格 | 水性一気格(潤下格) |
沢山あるんですね。
完全格の人はどんな宿命なんですか?
とても立派な宿命という事ですから、とても立派に生きなくてはならないんですよ。
厳しい言い方になりまずけど、バリバリ働いてすごい結果を残さないと宿命通りではない…という事で淘汰されてしまいます。
「上格だからと言って何もしなくても恵まれた生活が出来る」
と言うわけではないのです。
うっ、思っていたのとちょっと違うかも…と思いました。
上格の人は上格の人なりに大変なんですね。
そうなんですよ。
上格の人は上格の人たちの中で運勢の奪い合いをします。
上格の中でも努力した人だけが成功を掴めるんです。
そして成功を掴めなかった「上格なのに普通の人生を歩んでいる人」は淘汰されていくんです。
(算命学の用語で「暁幾年終命」と言います)
想像以上に厳しい世界なんですね…。
普通の宿命の方が全然生きやすいのかもしれないですね。
「守護神が透干している」という意味
では次に「守護神が透干している」と言う意味を説明致しますね。
例題があった方がわかりやすいので、広末涼子さんの鑑定版を使ってご説明します。
広末涼子さんは未月生まれの壬水の女性です。
未月は土性の力が強い月ですから、水源の庚金が第一守護神になります。
その第一守護神の庚金が年干に透干しています。
守護神が年干、または月干にあると「守護神が透干している」と言います。
また守護神は自分に近い場所にあった方が良いので、年干よりは月干にある方が良いとされています。
(干合変化で守護神が別のものに変わってしまう場合は、一つ離れた年干にある方が良い等の例外はあります)
広末さんは殺印相生格の一点破格の宿命で、第一守護神の庚金が年干に透干していますのでばっちり上格の宿命です。
一番上の並び、つまり目立つ部分にあるのが「透干している」って事なんですね。
しかも庚金の根っこが申金(天禄星)なので、とてもしっかりした守護神ですね。
上格の正しい生き方
では上格に該当する条件は分かりましたので、
「どうやって生きるのが宿命通りなのか?」
をご説明いたしますね。
上格の人は、社会のルールや規則に守られた生き方が向いています。
自分の主義主張を押し通すような生き方よりも、周囲の人の意見に従って生きた方が運気が上がります。
要するに、恵まれたお上品な環境に身を置いた方が良い訳です。
仕事でしたら大企業に所属して、その中で守られながら生きていくのが向いています。
住む場所(国)も、ライフラインが整った先進国が良いのです。
そしてあまり厳しすぎるような環境には向きません。
上格の方は身弱である方が活かしやすいんですね。
身強だと周囲に従う事自体がなかなか難しいですし、苦労して磨かれないといけない(楽をしていたらダメ)ので、せっかくの上格の宿命を活かしにくいのです。
下格は宿命が偏っている・守護神が存在しない宿命・忌神が透干している
- 宿命が偏っている
- 守護神が存在しない
- 忌神が透干している
宿命の偏りとは
例題があった方がわかりやすいので、かつみさゆりさんの鑑定版を使いましょう。
さゆりのでは年干支・月干支・日干支に注目です。
年干支が「己(土性)酉(金性)」。
月干支が「辛(金性)・未(土性)」。
日干支が「辛(金性)・卯(木性)」。
6つあるうちの3つが金性ですから、「宿命が金性に偏っている」と言えます。
よって下格の条件に該当します。
2つだと偏っているとは言わないんですね?
はい。
2つは偏っているとは言いません。
3つ以上ですね。
では3つ以上なら全て下格なんですか?
それはですね…、偏りの数によっては格に入ったりしますので、疑問でしたら占い師さんに観ていただいた方が宜しいですね。
でも3つは大抵格にも入らないで、その五行が忌神になる事が多いです。
守護神が存在しない宿命
さゆりさんは未月の辛金の女性です。
本来の第一守護神は壬水なのですが、陰陽違いの癸水もありません。
第二守護神は庚金です。
陰陽違いの辛金は宿命に沢山ありますが、そもそも金性が守護神なのは壬水の水源である為ですので、水性が全く存在しない宿命では金性は何の役にも立ちません。
よってさゆりさんは守護神のいない宿命で、こちらも下格の条件に該当します。
今「守護神がいない」と申し上げましたが、この場合は調候の守護神の事を指しています。
本来はどんな宿命でも守護神は絶対にとります。
(忌神はいない宿命もあります)
じゃあさゆりちゃんの守護神は何ですか?
多すぎる金性を剋す火性を取りたいのですが、月支にあって取る事ができません。
剋すものがない場合は、次に漏らすものを取ります。
漏らすのは水性ですが、壬水も癸水も全く存在しない宿命ですから当然取れません。
あと取れるのは己土か乙木しかない訳ですが、己土は金性を生じる存在なのでこちらは取れません。
日支に乙がありますのでこちらを取るしかありませんが、本当に仕方なく「これしか取れなかった」という感じの守護神ですから、正直あまり良い守護神ではありませんね…。
そうなんですね。
さゆりちゃんの宿命って結構厳しい感じなんですね…。
忌神が透干している
先ほど上格の説明で「守護神が透干している」とお話しましたが、今度はその忌神バーションです。
年干・または月干に忌神が透干していると、下格の条件に当てはまります。
さゆりさんは多すぎる金性・辛金が忌神ですが、それが月干(自分の隣)に透干しています。
さゆりさんの宿命はことごとく下格の宿命に該当しているので「相当な下格」になりますね。
でも下格なのが悪いわけではありません。
生き方が上格とは違うだけです。
下格の正しい生き方
「上格は守られながら生きるのが宿命通り」と申しましたが、下格はその逆です。
自分だけの力で、逞しく生きることを求められています。
また苦労せずに成功すると宿命違反となり、その後に禍が現れます。
特に下格で身強の方は相当苦労しないと宿命が消化できません。
仕事だと自分一人でフリーで仕事をしたり(会社に属さないと言う事は誰から守ってもらえないという事なので)、他の人があまりやりたがらない様なキツい仕事に就くと消化しやすいです。
一番良い職業の1つには「軍人」がありますね…。
戦地では法律も規律も何もあったものではありませんから。
「頼れるるものは己の力のみ!!」
という戦地の環境・状況が下格にぴったりなんですね。
また先進国よりも発展途上国で生活した方が自分の宿命を活かせます。
生まれてくる家庭も
「お金持ちで何でもかんでも恵まれた様な家庭」より
「お金がなくてその日暮らしていくのもやっと…の家庭」
の方が宿命を活かせます。
言い方を変えると
「誰かに守ってもらわなくても、自分一人で何とか工夫して逞しく生きていける力を持って生まれてきた」
という事ですので、そんなに悪い事でもないんですよ。
商売する能力も下格の方が見事です。
商売は規模が大きければ大きいほど、時には商売敵を蹴落として、かなり悪どい事でもやってのけなければならない事もあるでしょう。
でもそんな状況でも返って下格は生き生きとしてきます。
生き馬の目を抜くような、そんな状況を楽しめてしまうのも下格の強みです。
とにかく「逞しい!」
この一言に尽きますね。
中格は宿命が偏っていない・守護神が地支にある宿命
- 宿命が偏っていない
- 守護神が存在するが、地支にある
偏りのない宿命とは
中格はプロ棋士の藤井聡太さんの鑑定版を使ってご説明いたします。
藤井聡太さんの宿命は、火性が2つ・土性が2つ・水性が2つとバランスが取れています。
この比率は別に必ず2:2:2じゃなくても良いんですよね?
そうですね。
別に2:2:1:1とかでもよろしいわけです。
守護神が地支(蔵干)にある
藤井聡太さんは未月の戊土の男性です。
第一守護神は癸水になります。
その癸水が日支の子水の蔵干にあります。
守護神が天干(年干・月干)には存在しないけれど、地支にある場合が該当します。
第二守護神は甲木ですが、藤井さんの宿命にはありません。
でも天干に壬丁の干合があります。
壬丁の干合は、木性に変化します。
変化すると壬は甲木に、丁は乙木に変化します。
藤井さんの宿命は中格ですが、虚気になると第二守護神が透干しますので、なかなか良い宿命ですね。
中格の正しい生き方
中格の人は、上格のように守られすぎるのも宜しくありませんし、下格の様に過酷すぎる状況も向きません。
何事も行きすぎない、中庸の生き方が求められます。
「普通に生きる」って意外と難しかったりしますけど…。
飛び抜けて成功しなくても良いし、極端に苦労しないといけない訳でもありませんから、ある意味一番生き易い宿命と言えるのではないでしょうか?
どの宿命にも、その宿命なりの良さがあると言う事ですね
「宿命と自分の置かれた環境が一致するととても生き易くなる」
という事が何となく分かっていただけたのではないでしょうか?
皆さんもご自分の宿命を大切に、好きになってくださいね
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